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TOPICS 2019/08/30 RUN

RACE REPORT ー 大瀬和文選手 in Grand Wutai Pilgrimage


中国は首都北京より車で3時間少し走ったところにある山西省にある五台山が舞台となるレース。今回で4回目となる本大会。
大会が公表している走行距離は70km。累積標高は3,618m。
距離の割に累積標高はそこまで高くないので、難易度は低いかと思われるが、実際は標高約1,700m地点からスタートして最高高度3,058mまで上がり、平均2,000m以上の標高を走り続ける高高度でのこのレースは数字だけでは測れない辛さがあった。
中国のサロモンを通じて、サロモンランニングアンバサダーの浦谷美帆さんと共に参加したレースの模様をお届けします。

久し振りの中国訪問

今回私は約4年振りに中国へ訪れた。
以前に中国を訪れた際も大会に参加するためではあったが、ゴビ砂漠を走る大会であったので中国の山岳地域を走ることがなく、今回が実質初めての中国の山岳である。
中国という国は、都心部はとても近代的で、それに反して山間部は田舎で何もないというイメージを抱いていたが、実際に訪れた中国は、想像通りの面もあればそれを超えるほど驚かされる面も多々あった。
まず訪れた北京は、高層の建物が立ち並ぶ近代的な都市。
空港に到着した時は夜であったが、多くの人が街中を行き通い賑やかな街並みであった。ここで特に印象的だったのは街にゴミが殆ど落ちておらず、綺麗に清掃されていること。街には多くの所にゴミ箱が設置されており街中はとても綺麗に管理されていた。また、CO2など環境問題が指摘されているイメージの中国だが、ここ最近、電動自動車やバイクの整備が進んでおり、街中を走った際もあまり排気ガスの匂いが気になりマスクが必要と言う感じはなかった。しかし、ところどころ、開発による工事が行われていたの、場所によっては埃によるマスクの予防は必要だと感じた。

街はとても近代的だが、近くの大きな公園では市民達は朝早くから、ウォーキングをしたり体操をしたり、筋力トレーニンをしたりととても健康志向の強い人達が多いと改めて感じた。

日本から中国北京へ渡った当日は先に述べた通り、夜に到着したのでその日は北京へ滞在し翌日の朝、目的地である山西省へバスで移動することなっていた。
翌日の早朝、北京の観光を兼ねてのんびりと街中をジョギングしたが、この時期の北京はとても気温が高く湿度もあるため、日本にいるのと変わらない感じだった。走り終えて、ホテルで朝食をとった後にバスで目的へ移動。約5時間ぐらいバスに揺られて、大会会場の山西省にある五台山に到着した。北京と違い標高は1,600mぐらい、日差しは強いが空気は冷たく気持ちが良い。ホテルに着いた当日はホテル周辺を散策して休息した。

レース前日

会場到着翌日はレース後半部分の試走に誘われ、約13kmの行程を試走した。
コースは、まるでヨーロッパにいる様な雰囲気のトレイルだが、そこに東洋の風の建物やチベットの山脈にある様な旗があり、とても神秘的な土地だった。
この五台山は中国仏教とチベット仏教が交わる特殊な地域らしく、他では感じられない神聖な雰囲気と、どこか懐かしい落ち着いた雰囲気の中を走ることができた。

後半の最後の山場である南台は標高2,400mを超える山の丘に寺院が建っており、多くの参拝者が訪れて寺院に祀っている仏へ祈りを捧げていた。とても空気は澄んでいて、心地の良い場所であった。レース後半にここまでくると、あとは下り基調であり残りは10kmもないと聞かされて、ここまで余裕を持って通過できたら良いと考えていた。

試走からホテルへ戻り、午後にはビブの受け渡しとレースカンファレンスが行われた。招待選手として用意された舞台に上がり、紹介とエリートアスリートへの質疑応答が行われた。中国のトレイルランナーはとても熱心な人が多く、トレーニングについてなど多くの質問を私たち舞台に上がった選手へ積極的に質問をしていた。色々と盛り上がる中、時間は過ぎ大会前日の夜は更けレース当日へと日付は変わっていった。

レース当日

滞在しているホテルからスタート会場にはバスで30分ぐらい行ったところ。
スタートは日の出時間の5時02分に合わせていて、その2分がとても中途半端に感じた。周りが明るくなり始め、選手達が荷物を預けたりして準備をしているが、緊張感がなくゆるやかな感じ。スタート付近には同じTEAM SALOMONのメンバーもウォーミングアップしていて談笑したりとリラックスした雰囲気でスタート地点に立つ事ができた。

そして定刻通り5時02分にスタート。
スタート直後は中国の若手選手がロードマラソン並みのスピードで飛び出す。
遅れまいと私もついていくが、そこは標高2,000m近くのあるところなので、普段はたいした事のないペースでもすぐに息が上がってしまう。
しかし、今回はUTMBに向けて心肺強化もあるので、ある程度辛いと感じてもスピードを落とさず維持する様にしていた。
それでも順位は12位前後か?改めて自分のスピードのなさを感じたが、走っている内に空気の薄さなどに順応してペースを上げられると信じてギリギリのペースを維持していた。

コースは、スタートしてから徐々に標高を上げてスタート後約25km地点で最高地点である標高3,058mを超え、そこからなだらかに標高を下げて一度1,500mまで下げたところで再び登り返し22,500mまで標高を上げてフィニッシュへ向かう感じのコースプロファイル。
とにかく、25kmまでは我慢して、そこから追い上げが出来ればと考えていた。
しかし、思った以上に前のランナーに追いつく事ができず一人で走る状況であった。前のランナーが見えて順位を上げる事ができる様になってきたのは40km地点を過ぎてから。そこから、やっと身体の動きが高度に馴染んできたのか、周りが辛そうにする上り坂で追いつき引き離す様になっていた。

レース展開等しては、後半の追い上げになったが、途中先頭グループになかなか追いつけない理由は他にもあった。今回のレースはコース上のマーキングがなく携帯や時計などGPSのデータを入れる事ができる端末が必携品になっている。
そのため、途中何度かコースを見失ってはSUUNTOのナビゲーション機能を駆使してコースへ戻る事が多々あった。特に下り坂などスピードが出やすところでは、曲がらなければならないところを過ぎてしまう事が多々あった。
コースロストを何度もして、前との差を中々つめることができないが、そのアドベンチャー感が逆に楽しさを倍増させてレースを忘れて、いつしか本当に山を縦横無尽に楽しんでいる自分がいる事に気が付いた。

後半の約1,000mアップ前に選手を何人か交わし、順位は6位まで上がった。
もう一人見えていたが、最後の最後でコースをロストしてしまい、順位はそのままでゴールとなってしまった。
今回順位は目標には届かなかったが、心肺強化を兼ねた追い込みや設定タイムはギリギリではあるが最低限クリアーする事が出来た。

フィニッシュ後は、レース会場に麺類などの主食やスイカなど果物と飲み物が提供されており、ゴール後はゆっくり食事を会場でとってから滞在先のホテルに戻り大会当日はゆっくりと過ごした。
最近は2月からの連戦の影響もあってか疲労が溜まってきている感じもあったので、8月のUTMBに向けてゆっくりと休養しつつ本番に向けたトレーニングをしていきたい。

大会翌日

午前10時から表彰式が行われ、ホテルの大きなホールにはレッドカーペットが敷かれた舞台ができていた。
選手は一人ずつ名前を呼ばれて、完走トロフィーをもらいに行く様になっていた。順位やタイムに関係なく、完走した人がみんな主役であり讃えられている感じが伝わりとても雰囲気が良い感じであった。
表彰式を終えて、昼食をとったのちに再び北京へ移動を行い、翌日の帰国に向けてゆっくり過ごすこととなる。

せっかく首都北京で過ごすからには、観光もしておきたいと思い、移動した夜はタクシーで北京中心街へ向かいまずは天安門を訪れる。

そして繁華街に移動し、地元でも人気のある北京ダッグのお店で食事を行い、北京にあるsalomon ストアーを訪れたりして、大会だけでなく観光も楽しむ事ができた。

帰国当日の朝は、のんびりと街中をジョギングしつつ、北京市内にある動物園へ。中国と言えば「パンダ」のイメージが強かったので、動物との触れ合いを楽しんだ。今回の海外遠征においてもレースはもちろんだが、中国と言う国を楽しみ満喫する事が出来た。

海外のレースにおいて、レースを楽しむことはもちろんだがその国の文化や人としたりする事は楽しいと改めて良いと実感した。
皆さんも、機会があれば魅力にあふれる中国と中国のトレイルをぜひ体験して下さい!

【使用したギア】
S/LAB SENSE SG7

ソフトグランドと名付けられたシューズは、SENSE 7よりグリップ力を強化されており、岩場や泥など緩んだフィールドを走るのに最適なシューズ。
疎水性の素材をアッパー部分に使用しており、水に濡れても違和感なく走り続けることができる。
また重量もおよそ200g(27cm)と軽く、一気に駆け上がり走り抜けたいトレイルでのコースではあればその効果を十分に発揮してくれる。

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