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勝野天欄

「 刺激を楽しむ その先にある 自分に出会うために 」

 今シーズン、「フリーライド」という言葉を聞くようになった人も多いのではないだろうか。フリーライドとは「自分で決めた場所を、自由に滑る」ことを指すスタイルや思想のことだ。日本では、基礎やアルペン、ハーフパイプやパーク、スロープなど、圧雪したり人工的に作られた斜面を滑ることが一般的で、少しイメージが湧きにくいかもしれない。
自由に滑るフリーライドに優劣の概念は無いが、ジャッジが点数を付ける競技大会も過去5年ほど世界的に盛り上がりを見せている。その唯一最大の国際大会が、白馬を中心に日本でも盛り上がる Freeride World Tour(FWT) である。
FWTでは、旗門やジャンプ台、タイム計測は無く、事前練習もない。選手はまず、スタートとゴールだけが決められている斜面を双眼鏡で見て、自然のままの地形の中に自分で降りるコース(ライン)をイメージする。
一発勝負のフリーライドでは、ラインを決めるところで競技の8割が決まる。地形や斜面に出ている岩や木、気温や風、降雪量で刻々と変化する雪の状態。大きなジャンプが出来るラインを選ぶのか、それともスピードを活かせる急斜面に入るのか。バランスを崩したり転倒すると大きく減点されるため、自分のスキルやスタイルを正確に見積もり、最大限発揮できるラインを選ぶことが「フリーライド」なのである。

勝野天欄
 

他人と比べないのがフリーライド

 1996年にスイスで始まったFWTは現在、世界で150以上の下部シリーズおよびジュニア大会と5つのトップ大会で構成され5,600人が参戦するグローバルな競技だ。2019年は日本でも、白馬のトップ大会からジュニアまで9つの大会が行われるなど、新しいカテゴリとして確立してきている。
選手の約半分を占めるジュニアカテゴリの中で上位60人だけが出場出来るチャンピオンシップに、日本人で唯一出場しているのが、勝野天欄( かつのてんら )だ。
ニセコで物心ついたときからフリーライドに親しんでいた3人兄妹の長男、天欄は、2017年にYouTubeでFWTを見て衝撃を受け、その夏、ニュージランドで行われるジュニア大会に参戦を決めた。まだパスポートも持っていなかった。

初めてのフリーライドの大会ながら、スキー場やパーク、山で遊びながら身につけたスピードと滞空時間の長いジャンプで3位の成績をあげると、ジュニアのファイナルにワイルドカードで招待されることに。
2018年3月、オーストリアで行われた、Freeride Junior World Championshipに日本人で初めて出場。上位には入れなかったものの、アグレッシブな滑りを見た観客は大きな歓声を上げた。
ジュニア最後のシーズン、2018年のニュージーランドでも3位入賞。前年に続いてのワイルドカードで再びチャンピオンシップ出場を果たす。持ち前の明るさで仲間の輪を広げ、世界中のライダーとかけがえのない繋がりも出来た。
今年2月、天欄は地元ニセコの小中学生を集め、自分の経験と学びを写真を交えながら話した。「他人と比べる必要はないんだよ」「とにかく楽しめばそれで良いんだ」。そう語りかける天欄は、既に自分がフリーライドでスキー業界を引っ張っていく存在だと自覚しているのかもしれない。

勝野天欄

『ジュニアツアー転戦のために約一ヶ月、ヨーロッパで生活していました。その生活はとても刺激的でした。同世代のレベルがとても高く、一緒にスキーをしていてとても楽しく、常に刺激をもらうことができました。その刺激は、彼らはスキーをするときは常に自分をプッシュしていて、常に挑戦する気持ちを持っています。
また、そのことがスキーをしている中で良い緊張感を生んでいました。この良い緊張感というものを普段のスキーから持ちつつ、スキーをしているのは、自分のスキルアップにとても良いと考えています。これからの大会のためにも、普段のスキーから自分をプッシュする気持ちを持ってスキーをしようと思います。
9月になるとニュージーランドのシーズンからFWQが始まります。大人のステージでも、良い刺激をもらいながら挑戦していきます。ニュージーランド、とても楽しみです。』勝野天欄

勝野天欄

勝野 天欄 – かつの てんら –
2000年11月15日生まれ、北海道ニセコ町出身。幼少期からモーグルスキーに傾倒し、その後スロープスタイルに転向。中学校でモーグルを引退。昨シーズンは、フリーライドシーンの最高峰FWTの下部ツアーFJTに参戦。今シーズンからFWT参戦を目指す。若手有望株のスキーヤーの一人。

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